1月25日(金)〜1月31日(木)

<1月25日(金)>

夜のコンサートに合わせてザルツブルグに。駅が近代的に立派になっていて面食らう。ちょっと綺麗になりすぎて,冷たくなった感じもする。街はやはり寒い。所々にある広場の雪を,機材で広場の真ん中にあるモニュメントのあたりに集めているのが気になった。夏にたくさんいるフィアカー(馬車)は一つもいない。休業中?

今は,モーツァルト週間。モーツァルトの誕生日に合わせたもの。ここでモーツァルトが生まれたのは有名ですね。コンサートホールでは,シンフォニーや室内楽など,モーツァルトの曲の演奏会がたくさんある。

はじめてきた28年前からずっと変わらず,ゲトライドガッセにある生家のクリーム色の建物には長い旗がかけられている。街の様子もあいかわらずお洒落で,ウィンドウのディスプレイがとてもスタイリッシュ。なんでもかんでも,欲しくなる。ユーロがもっと安ければなぁ。

今だけなのかいつもあるのかわからないけど,モーツァルトに因んだもので一杯。ショーウィンドウに一杯ならんだアヒルもモーツァルトの扮装(とはいっても服装だけで,顔はとてもモーツァルトではないですね)。一つずつみたらかわいいけど,たくさんあったらちょっとなぁ…。

雪すて場
雪捨て場から流入する溝と排水口
なんとなく形がお洒落


あひるのモーツァルト
あひるのモーツァルト
コンサートは,モーツァルト・プロ。大劇場で。
  • Symphony Es KV 543
  • Symphony g KV 550
  • Symphony C KV 551 ジュピター
    • 指揮:Simon Rattle
    • Orchestra of the Age of Enlightment

サイモン・ラトルの指揮は優雅だった。このオーケストラは聴くの初めて。とてもいい音がしていた。ただ,コンサートホールの容積が大きすぎるような気がした。席はボックスで悪くなかったのだけど,音が届いて来ない感じがする。ホールは横に長い,おそらく2500人規模のホール。ここで,小規模のアンサンブルだとしかたないかな。かぶりつきで聴いたらちがうのだろうか。


1月26日(土)

夜のコンサートまで,街の散策。通りをつなぐ小径の中は,実は建物の中庭だったりして,ところどころ心地よい空間になっている。通りよりも寒さはまし。

楽器屋をのぞくと,小さいポストホルンを売っていた。コンサート終了後,そして翌日,買わなかったことを後悔することになった。演奏会に合わせて売ってたのかもしれない。今度来るときにも売っているだろうか…。自分で吹くわけではないけど,飾りとしてはいい。

通りから中庭をのぞく
通りから中庭をのぞく
■
中庭の空間
コンサートはデュダメル指揮のウィーンフィル。

昨日と同じで,ホールのサイズと曲があってない感じが,今日もした。聴く場所は同じ,ボックス。

でも,演奏はとてもよかった。ピラスは,足をケガしたというアナウンスがあったけど,問題なし。デュダメルのモーツァルトは録音も含めてはじめて聴いた。もっと熱のこもった演奏じゃないかと勝手に期待したけど,この落ち着いた演奏もやっぱりいい。

ポストホルンは,演奏開始までひたすら最後列の端で座ってまっている。1つ前の曲になると,楽器に息を吹き込み始める。モーツァルトも酷だねぇ。最初から吹かせてあげたらいいのに,ずっと吹かないで待ってると,楽器も唇も休んでしまう。でも,さすが,立派な演奏でした。


1月27日(日)

空路,フランクフルトに向かう。定宿のエクセルシオールにチェックインして,少し街に買い物に出る。週明けにハンガリーにもっていく土産など。

この強行軍は,夜のコンサートのため。連荘です。ここで仕事ができないこともあって,この前の〆切りは何がなんでもあげておかなければならなかったのでした。

コンサートは,アルテオパーでアムステルダム・コンセルトヘボウ。指揮はヤンソンス。 ヤンソンスも,気付いたらだいぶのお年になっている。それはそうだ。こちらも歳とってるわけだから。

バイオリン奏者,おいしそうな名前でしょ…そんなこととは関係なく,とてもよかった。ヤンソンスは,大事な所はしっかり降って,流すところはオケにまかせて,自由自在な指揮。マーラーには,ぴったり。ヘッセンオケとはちがう音色だけど,柔らかい良い音だと思った。


1月30日(水)

再び仕事ずくめ。月末までの仕事をしあげなきゃ。

そして水曜日は,次のコンサート。うちの街に演奏回がやってくる。ルクセンブルグ・フィルハーモニー。聴いたことない。カプソン兄弟のドッペルコンツェルトが楽しみ。歩いても行けるところのコンサートはありがたい。

カプソン兄弟のドッペルコンツェルトは,息がぴったり。ここまで掛けあいが合うものか。オーケストラとの関係もよくて,たっぷり聴かせてくれるドッペルだった。余韻の残る演奏だった。

展覧会の絵の「チュイルリーの庭」の最後,少し驚いた。通常は,それまでのテンポを保って,ピッコロの放り投げるように吹く上昇音で終わる。なのに,リタルダンドして収めた。

コンサートの続いた1週間,とても楽しめた。でもまだ,これで終わりじゃない。明日はベルリンに移動。


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