Frankfurt生活6週目

<13日(日)>

昨日,夜中の11時ごろに花火が鳴った。家からでは方角もわからず,何事かと思っていたら,12時から「摩天楼祭り」というのが始まったようだ。この日は,フランクフルトにある高層ビルの最上階が開放されるという。

とはいっても,ずっと家にいて仕事をしていた。外に出たのは夕食後のウォーキング。ちょいと様子を見にAlte Operまで行ってみると,野外ステージはあるは,メリーゴーラウンドはあるは,大イベントだったようだ。どうりで遠くからなんだか音楽がきこえていたわけだ。

屋台も出ていて,寿司屋もあった。でも,屋台の中にアジア系の人は皆無。今や,世界中でいろんな人が寿司を握っている。

摩天楼祭り
摩天楼祭りのアトラクション

湯沸かし器
湯沸かし器の
今は消火ボタンが押された状態
一番左の点火ボタンをおしたまま,
一番右の着火ボタンをおすと自動点火して
10秒押したままにすると炎が持続するはず
その後,左から2番目のボタンを押すと,
給湯に合わせてボイラーのガスに点火するしくみ
早く押したりゆっくり離したりいろいろ試して, 何度も押して,突き指しそう…


種火
湯沸かし器の種火
Zuendenflammenという
Zuendenが点火する, Flammenが炎

<14日(月)>

昨日の夜中も花火が鳴った。要するに0時から0時までの24時間イベントだったわけですね。摩天楼祭りというのは。しかし,高層ビルで祭りをやっちゃうというのは,どうにも不思議な理由ですね。あんまり記念にならないと思うのだけど。

今日は,ICT担当のディレクターとアポイントメントあり。30分ほど話をする。ICTを使った評価についてのプロジェクトを立ち上げたばかりで,その責任者がハンブルグからこちらに移動中らしい。明日午後あたり,彼とも話ができそう。今日出たのがPISA2009の話。ICTリテラシーを測定するソフトウェアをつくる担当者の一人がいるらしい。これについては,関心もあったので,いつか話が聞けるとありがたい。どのようなことを測ろうとしているのか。日本はそれに参戦できるのか。…日本でリサーチした感じだと,仮想のインターネット空間を用意する必要がありそうで,そうなると莫大な「検索されるかもしれない」サイトの日本語版を準備する必要がある。そんなコストをかけることができるのだろうか。そこがこのテストの最大の問題点になりそうだ。

実は昨日から湯沸かし器の調子が最悪。昨日の午前中は点いていたけど,昼頃“種火”が消えた。点火の手順があるのだけど,大きな堅いボタンを何度も押さなければならない。手順通りにいくらやっても,点火まではいくけど,その種火が持続しない。結局,朝一番に大家さんに電話をする。すると,今日は外国から客が来ているので明日の朝になるということだった。…というわけで,昨日も風呂なし。今日も…?

夕方,しっかり歩いたし,2日も頭を洗わないと髪の毛がへばりついてきて様にならないので,結局大鍋に湯を沸かして,洗面所で頭だけ洗う。いやぁ,それでも気持ちよかった。


<15日(火)>

約束通り,9時に大家さんがやってくる。われわれが試したことと同じことを何度かやって,やはりだめ。ガス屋さんに電話する。担当者が外出中なので,連絡をとってからまたこちらに報せがくるということだった。そこで大家さんが帰宅。しばらく待っていると,1時から3時の間に来るという連絡。

1時には家に戻ることにして,一旦Dipfに行くことにした。訪問する学校との連絡状況を確認したかったため。到着が10時半ごろで,それから1時間半,仕事。

帰ってしばらくすると,ガス屋を伴った大家さんがやってきた。ガス屋はわけもなく湯沸かし器のカバーをはずし,点火ノズルもとりはずし,先をワイヤーブラシで掃除。さっと元に戻して点火。簡単についた。その間,約5分。さっきまで小さくて真ん中が黄色い炎がちょろっと明後日向いてついていたのに,大きな青い炎が2つも並んで出ている。そういうことだったわけね。簡単な話だ。それにしても,こういう故障が日曜日に起こるのはなぜだろう。


<16日(水)>

午前中はDipfの図書館で過ごした。メディア教育に関わる雑誌もある。教育行政や教育制度のものがかなり多い。日本で呼んでいるアメリカの雑誌もあるので,助かる。目を通したい雑誌をいくつか選んで,閲覧室で過ごした。音楽教育の雑誌もあって,それも中身をチェック。

午後からは,部屋で仕事。

明日に備えて,夕方たくさん買い物をする。店が閉まる日は,本当に何も買えなくなる。だから前日は近くのスーパが混む。


<17日(木)>

今日は,Christi Himmelfahrt(キリスト昇天祭)で祝日。昼食を食べてからハウプトバッヘに出かけてみた。すると,父の日にそなえて子どもの遊び場ができていた。まわる空中ブランコやメリーゴーラウンドはあたりまえ。空気でふくらませるロッククライミングはおもしろかった。安全そうに見えるんだけど,装備は一丁前。がっちり命綱をかけてもらって,女の子が登っていた。小さかった頃の息子が側にいたら,絶対やらせただろうな。

ヒルトンホテルの前の道をあるいていると,縦列駐車している駐車車両の間に,スマートが後ろ向きに駐車しているのを発見。まさに,それでこそスマート!という感じで,なんとも可愛い感じがした。

父の日記念の子どもの祭り
父の日記念の子どもの祭り
なんでや?


ロッククライミング
ロッククライミング
滑り台
ローラーの滑り台の上を
プラスチックの箱にのって滑る
横にずれたら大変なのにと心配するのはやぼ?


スマート
何ともスマートなスマートの駐車
アップルワイン
今回フランクフルトに来てから初めて
アップルワインを飲んでみました。

今日のソーセージ屋
ソーセージ屋さん
結構並んで繁盛してる


じゃがいも入りソーセージ
じゃがいも入りソーセージ
ライ麦パン付き


アラブのヌガー
ダマスカスのヌガー
<18日(金)>

実は,なかなかDipfの鍵をもらう手続きが進まなかったけど,ようやく手に入った。これまでは,出勤後誰かにあけてもらわなければならなかったので,その誰かに会えなかったりすると,図書館などで時間調整をする必要があった。もっとも,ここの図書館には訳書でしか読んだことのない教育工学の古典の原書があって,それはそれで貴重な時間になってはいたのだけど。でも,これでいつでも自分の部屋に行けるようになったのでした。

ここしばらくの重大な予定が決まった。1つは,日本の教育をとらえる基準について,もう1つはICTの教育活用について,それぞれブリーフィングと講演。資料づくりが忙しくなりそうだ。


<19日(土)>

朝起きてみると,教育メディア学会の査読依頼が来ていた。午前中はそれに没頭。日本からの仕事もまだいろいろ残っていて,こういう時にインターネットの不便さを感じたりする。でも,今日入会したアスパラクラブ(朝日新聞のサイトの登録)のように,新聞がなくても日本の情報を手に入れることができる所も増えたので,とてもありがたい。動画のニュースもNHKのサイトで見られるし,お笑い番組はYouTube(ええんかいなぁ…)。はじめてドイツに来た11年前には,インターネットにつなぐために随分奔走したものだけど,今では町中で公衆無線LANが拾えたりして,隔世の感ありだ。

昼から町に出てみた。この前行ったコンスターブルバッヘの市場。土曜市がたつ。神戸楽譜のマスターの話では,この前行ったのとはちがうソーセージ屋がおいしいらしい。彼は毎年ブックフェアに来て,その都度こちらの人にそこに連れて行ってもらうらしい。場所だけしかわからないので,正確な名前は不明。でも,おそらくここだろうというところで食べてみた。張り紙には,Original Kartofel Wurstと書いてある。じゃがいもを練り込んだソーセージなのだろう。ついてくるのはライ麦パン。両者あわせて,なかなかのものでした。ライ麦パンの性質上パンで挟んで食べるといういつもの作法は使えなかったけど。

前回とちがって,1件1件詳しく見て回った。わかったことは,野菜を売っている店のアスパラとかの品質が,近くのスーパーやデパートで売っているものと比べて断然良いこと。みずみずしいし綺麗だ。産地直送できているのだろうと思われる。値段は変わらないけど。肉やチーズもおいしそうなのだけど,明日の日曜日に備えて,朝から買いだめしちゃったし…。また今度,買い出しに来よう。

その後,ハウプトバッヘの近くにある市場(Markthalle)に入った。みりんがないか見に行ったのだけど,600mlの日の出みりんが7ユーロもした。最近のユーロ高もあって,買うのを躊躇。結局やめにした。うろうろしているとアラビックなお菓子屋さんで,ヌガーを売っていた。これ,この前ダマスカスで一番おいしいといわれているお菓子屋さんで買った(というかそこで買ったK応中・高のT辺先生にもらった)のとよく似ている。おもわず買ってみた。帰ってから食べてみたけど,ダマスカスの勝ち。でも,同じ系統の味だった。

帰宅してから,査読を仕上げて送信。夜ご飯は,ひさしぶりにうどんを食べた。だって,コンスターブルバッヘの市場に,日本のと同じようなネギがあったんだもの。


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