Frankfurt生活8週目

<28日(月)>

今日は祝日。27日(日)が「精霊降臨(Pfingstsonntag)」で,その翌月曜日(Pfingstmontag)も休み。ブリーフィングの準備にあてた。

ところでウィーンのホテル周辺での出来事。早足で歩いていると,「Sorry」と呼び止める声あり。あまり関わり合いになってはいかんような雰囲気だったもので,通り過ぎようとすると,後ろから強く「Sorry!」。しょうがないので振り返ったら地図をもった自称イタリア人が,マリアフィルファーへはどう行くのかと尋ねる。じっくり地図を見たらわかるんだろうけど,ツーリストだからわからんと言うと,「俺もツーリストや」とわけのわからん事を言う。何度かやりとりがあったところで,出ました,2人組の警官。警察手帳を出して,パスポートを見せろと来た。これが噂の偽警官か…と思って「そこのホテルに置いてある」と言うと,「それならいい」んだって。なんでやねん!パスポートを見せなあかんほど怪しかったんちゃうんか!…上岡隆太郎ならそう怒るとは,かみさんの談。まあ,何事もなく終わったのはいいけれど…。しかし,ウィーンのような観光地でこういうことがあると,イメージがさがっちゃいますね。因みに,こういうときは,「一緒に警察に行こう」などと言うのがいいらしいです。暴力をふるうという話は聞かないそうなので。


<29日(火)>

明日の資料を作るのが結構大変だった。日本の教育の質に関する指標がどのように立てられて,どのように評価されているかについての資料収集とその翻訳。ところが,実際の所は明確なものがあるわけではない。高等教育の研究成果については,論文数とか引用数,特許の数とか技術の貿易収支などいくつかの明確な指標が出されていて,そのデータを専門に提供する組織も存在するが,初中教育にはそのような指標はあまりない。したがって,今のところPISAとかTIMSSのような学力や到達度の国際比較データが幅を効かせている。別に国際比較をするわけではないけど,それぞれの国内においてどのような指標をたてて質を継続的に見ていくかというのはどこでも問題になるようだ。

で,日本の場合は平成17年の教育白書に総花的に政策目標が掲げられていて,それが実際にどのような基準で評価されるのか,というのが指標に絡んでくるように思える。それと,最近かまびすしい教員評価(給料の査定も含めて)がらみの話。査定をするためには,必然的に指標が必要になる。今具体的な指標として提示されているのはICT活用指導力しかないので,これは翻訳した。それから,子どもの状況を見るためには,行われたばかりの全国学力テスト。これには学校についての大部の質問項目もついている。

これらをみると,子どもの学力をどんな視点から評価しようとしているか,学校についてどのようなことを期待しているのかが透けて見えてくるので,そのあたりも翻訳。いつの間にか20頁を越える大作になった。それに,教育再生会議第1レポートの英語版なども加えて,とりあえず完成。深夜だった。


<30日(水)>

DIPFに行って資料の修正と印刷などしているうちに,約束の2時。それから1時間強,説明した。日本のこともよくご存じで,価値が二分されていて大変なこととか,法律改正でいろんなことが動かないことなども理解してもらえたと思う。基本法を変えたことで,連鎖的に3つの法案を変えることになったって話には,関心を示していた。

大変だったけど,学力テストの概要を翻訳したものについては,かなり使えそうな印象だ。日本の学力テストのことについても既に知っていたけど,それがどのような内容のものか,PISAからどんな影響を受けたかというようなことについては,おもしろがってもらえた。こちらの資料に一緒にまとめることになりそう。


[ウィーンの名残をいくつか…]

定員
路面電車の定員が貼ってある
座席は数が限られているので32人なのはいいとして
39人の方はちょっと中途半端〜
体重の基準はどれくらいだろう

体重計
どういうわけか体重計が設置されている
路面電車の停留所がいくつかあった
20cent入れると測れる
上の定員とは関係ないよね

乳母車用のベルト
壁には席のないところがあって
乳母車用のベルトがついている
新しいタイプの車両にも同様についていた




オッフェンバッハの駅
Offenbach-Bieberの駅
駅舎はこれだけしかない
あとはプラットホーム
カバン修理屋はここから徒歩5分ほど


フレスガス通りの祭り
フレスガスフェスタ
5月30日から1週間


<31日(木)>

ここに越してきたときに壊れたトランクの転子を修理しておかなければと思って,近くのカバン屋に聞いたサムソナイトの修理サービスに行ってきた。これが結構田舎で,オッフェンバッハにある。電車で20分ほど。空のトランクとはいえ,転がらないと結構重い。さて,着いてみたらいきなり放し飼いの犬に吠えられ,玄関ドアの向こうに座り込まれ,ドアを開けられずに呼びかけていると,中の人が出てきてくれた。で,トランクを見せて「修理して」と頼むと,「これは日本製か中国製なので,修理は無理。部品がない。」とのこと。世界展開のサムソナイトとちゃうのん…!

ただ,何となくそうではないかという危惧はあった。カバンはエースが作っていることは前から知っていた。どうも独自製品があるらしいこともわかっていた。なんだか外国製のと日本製のものについて区別するような文言もあったので,もしかするとだめかも知れんとは思っていた。それでも,修理できないのでは困るじゃない。エースも作るならグローバルスタンダードなものを作ってよと言いたくなる。海外旅行に行く人は,日本でサムソナイトを買わない方がいいんじゃないかな。

Dipfの帰りにハウプトバッヘに回ったら,Alte Operからハウプトバッヘまでの通り(本名は,グローセ・ボッケンハイマー通りというのだけど,こちらの人はFressgass: フレスガス=食いしん坊通りと呼ぶ)でお祭りをやっていた。次々にいろんな所で祭りをやる。この通りにあるいろんな食べ物やが通りに出店を出す。実はこの通りに,おいしい店があるんだけど,H田さんたちがやってくるまでとっておこう。その店の出店もあったけどね。


<6月1日(金)>

1日DIPFで資料を読むつもりででかけたら,学校訪問の調整に結構手間がかかった。H田さんたちと一緒に見に行く学校を選定しているのだけど,ちょうどその時期は,大学進学のAbiturの時期。むかし,Abiturそのものを参観させてもらったこともあるけど,さすがに今回は無理そう。それでも,なんとか2校連絡がついて,正式な依頼文書を送った。しかし,この2校というのが問題。あとから1つキャンセルしなければならないかもしれない。うまくどっちか断ってくれたらいいけど,両方OKだと,どっちも行くか…(たぶん無理),どっちか断るか。

Kopp氏らに手伝ってもらっているけど,彼が明日から2週間イタリアで休暇。なんとか今日中に決めておきたかったけど決まらず。Bloechle嬢もイタリアに調査旅行中。イタリア人気だ。


6月2日(土)

昼からまいどおなじみ,コンスターブルバッヘの土曜市に。神戸楽譜のマスター用に,ソーセージ屋の写真を撮るためと,それにもちろん食べるため。今日はパンがライ麦じゃなかった。ライ麦のをもらっている人もいたのだけど。素直にもらったものを食べた…って,別にどっちもおいしいからいい。ここのソーセージ,たしかに,うまい。

その後,1ヶ月前に買ったBahn Cardがまだ届かないというクレームをつけに駅まで行って,月曜日にもう一度と言われ(まあ,そらそうですね),帰りにFressgassでビールを飲んで(やっぱり祭りにも参加しとかなきゃね)帰宅。今日も気温はそう高くないけど天気は良くて,気持ちよかった。

帰ってからは,日本での予算の申請書など。なぜか毎日結構早く過ぎていく。

久しぶりに創作料理。ブラウンマッシュルームのでかいのを買ってきた。これとベーコンを炒めて生クリームであえてと思っていたのだけど,生クリームがだめになっていた。しょうがないので,赤ワイン蒸しにしてみたのでした。たまねぎをオリーブオイルで炒めて,マッシュルーム(4つ切り)を入れて赤ワイン蒸し,それにベーコンを入れてさらに炒め,マカロニを入れて塩胡椒。これが結構いけたのでした。トマトを添えて,立派に主菜。

ヴァイツェンビール
フレスガス祭りに参加
といっても,ビールを飲むだけ


マッシュルーム

マッシュルームの炒め物

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