【5〜6日】

8月5日,IMETSでのワークショップ終了後,フィンランドメソッドの講演を聴きながら,御成門中学校の図書室で冬対応の服に着替えて成田に向かい,M宅先生,H崎先生と合流。天ぷらそばを食べて搭乗。寝てる間にメルボルンに到着。空港で,クアラルンプール経由で来たT山くん,Y追さん,チャンギ経由で来たK井さんと落ち合った。運良くバン型のタクシーを捕まえることができたので,全員で乗車し,今回の宿,Punt Hill Stantonというアパートに到着。でも,早すぎて中には入れず。荷物を置いて町に出た。

何度も来ていながら,入る機会がなかったFlinders駅の近くのSt. Paul大聖堂に入ってみた。教会の意匠としては,ずいぶん斬新だと思う。

St. Paul大聖堂の正面。

その後Exhibition通りを上がって図書館に行ってみた。ビクトリア州の歴史展というのが面白そうだったのだが,そこで見たのは鉄板で作った鎧をかぶった妙な人たちの絵やデスマスクに写真。鎧の実物もある。ネッド・ケリーというギャングとその一味のものだ。銀行強盗ではあったが,貧しい人たちには施しをする,ネズミ小僧や石川五右衛門(K井さん談)のような人たち。「Ned Kelly(ケリー・ザ・ギャング)」という映画になっているらしい。その他にも,中世の聖書やクルアーン,百科事典,近世のポスター(マクルーハンの"The Medium is The Massage"があった),日本のマンガの英訳などもあった。なかなかおもしろい。

図書館の閲覧室。放射状に机が並ぶ。 メディアはマッサージだ

図書館を出た後は,昼食。夜がステーキになりそう…ということだったもので,中華の軽いものを食べようという目論見で,中華料理店に入った。中華に行くと,思わず酸辛湯を頼む癖がある。ここでも。それで止めとこうと思ったのに,シンガポール・ヌードルなんてものが目に入って,これも注文。焼きビーフンです。これが,ちゃんと作られていれば,うまいんだ。思惑通り,だった。でも,食べ過ぎ。

H崎さん,Y追さん,K井さん。 Singapore Noodle !

その後,香港・アデレード経由の午後便で到着のS田君を迎え入れるためと部屋のベッド数の確認に,ホテルに戻る。ホテルはServiced Apartment というやつで,管理人夫婦が切り盛りしている。今回は2区画借りていて,1つが2 bed roomsの2人用。H崎さん,M宅さんの両お姉様方に。もう一つは3 bed roomsで5つbedを予約しておいた。入ってみたら,King(これば僕の部屋),Twin, Singleになっていた。これでは困るので,管理人と交渉。でも,Voucherにはそのことが記載されておらず,結局extra bedを1日$30で入れることになった。ちょっと悔しい。ベッドの搬入と,S田君をまっていたら,ベッドはすぐ来て,S田君は3時半ごろの到着。S田君がシャワーを浴びている時に,ピカソ展に行っていた他のメンバーも帰ってきた。

夜の予約をしようとしてたのだけど,めあてのステーキ屋は日曜休業。最後の日にしようと言っていたOyster Barに目的地を変更。トラムを乗り継いで,かなり効率的にアクセスできた。Oyster Barでは,いつものJoke好きな親父が,3人+4人で半端なわれわれの3人の列に座って数を合わせようとしたり,チキンを頼んだM宅さんの注文にSeafood Chicken!などとちゃかして(Sea foodの店だからね。でも皮肉かも?)みたり,楽しく過ごせた。最初に飲んだスパークリングも最高。おなじみ,Dmain Chandonではなかったけど,同じYara Valleyのもの。赤は,GeelongのScotchman Hill。これももう,おなじみ。

【7日】

今日と明日は,Carey Junior School。3年続けて通っている。今年は,昨年もらったSchool Tieをしていった(媚びてるかねぇ)。到着したときに受付で名簿に名前を書いた。副校長のChrisは用事中だとかで,最初に体育専科の先生が迎えてくれた。会うなり,Tieに気付いて,I love your tie! Did you get it last year?

彼女が,今年からInteractive boardが入ったと言っていた。でも,まだ全部の教室じゃなくて,来年度全教室に揃うとのこと。そうこうしているうちに,受付の女性がみんなの名札を作って持ってきてくれた。仕事早い!

しばらく話をしていると,Chrisがやってきた。おぉ懐かしい。今年も物静かに対応してくれて,ばらばらに見て回りたいか,みんなで一緒に回るかと聞かれた。みんなで回ることにした。

まずは,就学前のprepのクラス。おぉ!White boardの端っこに,Interactive boardが取り付けられている。それでKidpixつかって,スタンプを押して遊んでいるようだ。これは,実は算数の授業で,リンゴが10こあったのから,いくつか取ったらいくつ残るかというような課題を,紙の教材やKidpixのスタンプでやっているというわけだ。

机に向かっている子供は,紙の教材でやってみて,それを画用紙に文章にして書いている。数の計算を文章の表現と統合するのが目的だ。

Kidpixのスタンプで,動物を10匹描いてから,消していく。 「10羽の鳥がいました。1羽飛んでいったので,9羽残っています」
という文と,鳥を9羽描こうとしている。

10時半になった。この学校では,10時半からの20分ほどが職員会議。みんなコーヒーを片手に,ラウンジ風の職員室に集う。最初に我々が紹介された。次いで,校長のSueがepipenの説明。劇症アレルギーの子供のために,皮下注射のepipenを教室と事務所に置いておくことになったので,何かあったら対処してくれとのこと。職員室の壁には,顔写真の入った名前のリストが貼ってある。息子が同じで,小〜中学校まで学校の理解を得るのに随分困ったこともあって,その対応には感心した。epipenは,各家庭で買って,学校に配置しておくそうだ。主にピーナツアレルギーで,近年増加しているらしい。道理で学校内のそこここに「Nuts Free」の張り紙がしてあったはずだ。これはNutsを食べてもいいよということではなく,正反対だったわけだ。そういえば,Da Vinci Codeでピーナツアレルギーを利用した殺人があったのを思い出す人も多いんじゃないかな。

2年生の教室では,語彙の授業をやっていた。interactive boardには,真ん中にeagleがあり,その周りにeagleに関係するいろいろな単語が配置されている。それらを使って,文章を作る。先生と一緒にやった後,自分たちのノートで違う形容詞を入れて文を作る。先生は,一人一人の子供のノートをのぞき込んで指導。教室の後ろには,レインジャーが教室でeagleを持っている写真があって,そのような体験をしながら,eagleについての形容詞を増やしていったことがうかがえる。

あてられた子供が,何か形容詞を言って,
完成文における予想される位置にドラッグ(移動)する。
そうやっていくつかの形容詞を並べて,
つながった文を作っていった。
後ろにはadjective treeという掲示が作ってあった。
木の幹に,いろいろな形容詞が葉っぱとして
貼り付けられている。レインジャーの写真も。

次は4年生の授業。分数だ。1,1/2,1/4,1/8が書かれたサイコロを順番に振って,出た数をどんどん足していく。早く1になった子が勝ち。ノートには,1/2+1/4+1/8+1/4=1というような式ができあがる。次に,今度は30cmぐらいの紙の帯を出して,その上に,1/2を2枚,その上に1/4を4枚,さらに1/8を8枚並べる。それから,サイコロで出た目を取り去っていく。1/4が出たら,その上の1/8も一緒に取っていく。1からどんどん分数を引いていくわけだ。よく考えられた,数の感覚を培う方法だと思う。

別の4年のクラスでは,お金の計算をInteractive boardでやっていた。

紙テープで分数を理解する (撮影:M宅さん)
ソフトウェアを使って,足し算をやっている。

今回は,middle schoolも視察。授業参観はなかったけど,コンピュータ室で自分たちの活動をもとにマルチメディア作品を作っている子供と話をした。必要に応じて,illustratorやphotoshopなどのソフトを教えてもらいながら完成させていくそうだ。でも,〆切期間は結構短い。

学校を一回りして,サッカーグラウンドを通って音楽授業を見学して職員室に戻ったら,昼食が準備されていた。

(撮影:M宅さん)
マルチメディア作品を作る子どもたち。
ここではiMacを使っている。
Big Bandの練習をしていた。
(撮影:M宅さん)
サンドイッチにトルティーヤやフルーツの昼食。
ありがたい。

昼食後は,PMP(Perceptual Motor Program)という身体・知覚統合の授業。朝出迎えてくれた先生が授業をしていた。親のボランティアも入れて,5つほどコーナーをつくって,活動。毎回の授業にはテーマがあって,今回は"narrow"。狭い所を通ったり,狭い所に入ったりする活動。活動用のカードが作られている。"Eye Tracking", "Shape Walk", "Obstacle Course"など名付けられた活動のやり方が書いてある。ぐらぐらする台に乗って,溝に沿ってボールを転がすのをやってみたけど,面白かった。

図書館は,とても充実している。読み聞かせのコーナーが作られていて,ステージ部分を囲むように階段状の座席が作られている。この時期,オアシスに関する本を読んだらしく,その後ろには切り絵でラクダが作ってあったりする。そして…アラビアの人やラクダの等身大模型までも…。とはいっても,イスラエルの戦争とは関係がないようだ。

(撮影:M宅さん)
玉を溝にそって転がすボード。
乗っているのは僕。
本を読んで切り絵を作る
等身大のアラビア世界 Discussion Leaderのためのガイドライン

図書館では,ディスカッション・グループを作っていて,親の助けも得ながら,本の内容について話し合う活動を行っている。そのためのガイドラインも作成されていて,どのようなことについて話し合えばいいのかが分かるようになっている。「物語の構造は?」「主人公の名前やキャラクターについて話し合う」「物語のあらすじを1〜2文で表す」「物語のハイライト,一番いい部分はどこ?」「物語の一部を変えてみよう。なぜ,どこを変えるのかも考える。」「最後は気に入ったか?別の終わり方を考えられるか。」「物語を読んでどう感じたか。続きを考えたいと思うか。」「物語はよくできていると思うか。この作者の書き方を気に入ったか。」「同じ作者の本をもっと読んでみたいか?」「他の子供に薦めるためのコメントを書くとしたらどうなるか。」とガイドラインには書かれている。

図書館での猛烈な速さのやり取りを経て(アグレッシブな図書館司書だった),職員室に戻って,今日の視察は終了。昨年よりも1週間遅かったため,ちがった単元の授業が見られてよかった。

帰りに,明日の授業で使うかもしれない大きな画用紙やコピー用紙などを買いに町に出た。今晩は準備で大変そう。食事も,簡単なものを買って,アパートですることにした。しかし,画用紙などを買えるOfficeWorksという店を見つけるまえに時間がかかり,食事もそこらへんのファーストフードということになった。結局,カレー屋さん。サモサとビーフカレー・野菜マサラカレーを食べて食事終了。あまりの慌ただしさに,写真はなし。

帰ってから約8時間,夜2時近くまで二人の授業をみんなで考えた。日本のことについて説明するだけじゃなくて,どうすれば活動を通して文化に触れさせ,考えさせることができるのか。これが,一番の課題。日本の小学校での授業体験もないなかで,同行の先生方の智恵を借りながらつくることになる。本当に苦しんでいたようだ。あらかたのスクリプトとプリント教材ができたところで寝たけど,授業をする二人はずっと起きていたようだ。こんな緊張感は,日本の教育実習でもなかったんじゃないかな。Challengingだもんなぁ。自分が大学生の時にできたかといわれると,ちょっとハテナだ。でも,この数年の訪問で,それをある程度サポートすることはできるようになったと思う。

【8日】

今日は,いよいよこちらが提供する授業。1つは,日本の遊びを体験してもらうもの。もう一つは,祭日の違いやコンセプトを通して,日本とオーストラリアの違いを比較してもらうもの。どちらも45分の予定で組んだけど,始める前に「時間が短くなるよ」と言われた。これは大変。特に,遊びは体験する時間が少なくて,どうなるか心配。

遊びは2年生の授業だ。最初に全員を紹介して,授業者のT山君にチェンジ。始まった。スクリプトを片手にうまく流れていく。紙風船をみんなに配って,それを30秒間で何度突けるかを競わせた。100回とか言っている子がいたけど,ほんとかよ…!。その後,コーナーに分かれて,剣玉,だるま落とし,だまし船,切り紙を楽しんでもらった。本当は,それぞれ10分ずつぐらいで回そうと思ったのだけど,時間がなくて,1つだけ。中には別のグループに飛び入りで行ってしまった子もいたけど。

人気は,予想に反して,切り紙が圧倒的。開くと人形が手をつないでいる驚きがよかったようだ。だまし船は,時間が短くて,完成にたどりつけない子が多かったので,ちょっと残念。

5年生の授業にはPPTとワークシートを準備した。まずは両国の祭日について,共通なものの線結び。それから日本にだけある祭日の説明。その後,好きな祭日とその理由を聞いて(みんなChristmasだった。当然だけど…),日本の子どもについても知らせて(Christmasは祭日じゃないので,正月とこどもの日ってことにして),みんなプレゼントをもらえるとか,おいしいものが食べられるとかいうので好きなんだけど,祭日には宗教,自然,文化などに関わる理由があるということを確認。その後,新しい祭日と,その日に行うシンボリックな活動を考えて発表する。うまく流れた。

彼らが考え出した祭日は,「文化の日」「無料給食の日」「平和の日」など。無料給食の日は食べ物がただになり,平和の日には高層ビルの上から鳩を放つんだそうだ。

紙風船を使ったゲームについて説明するT山君。 interactive boardを使って,
日豪の祭日の違いについて授業するY追さん。

ドキドキ,ハラハラだけど,二人とも練習の時とはギアを変えて,ずいぶん頑張ったと思う。及第点。

その後,3年生で予定していなかったQuestion & Answerの時間が設定された。全員が前に立って,質問攻め。日本の子供は家に帰ってから塾に行って,帰りが10時ごろになること,日本の学校の先生も帰るのがとても遅くなること,昔は野球が人気スポーツだったけど,今ではサッカーも人気があること,日本人が鯨を食べるのは昔からの習慣なのだ,などいっぱい答えた。あっというまに3〜40分。インタラクティブで面白かった。


昨年対応をしてもらったカリキュラム担当の副校長,Lesleyが退職して,その後に入ったのがLinda。彼女と,カリキュラムや評価のことについて,1時間ほど話をした。昨年動き始めた新しい州カリキュラムでは,教科全体が1つのくくりになっていて,この学校ではその学問的領域について,「よみ」「書き」「聞き」「話す」時間と,「算数」の時間だけを教科として扱っていて,あとは合科。総合的学習領域も別にあるので,ともかく授業はコアカリキュラム。それをどうやって州カリキュラムの内容と対応させていくのかということについて,詳しく話してもらった。

評価について,やはり焦点はポートフォリオとルーブリック。ポートフォリオは,年4学期ある学期末には親に見せる。細かくチェックされたものを見て,親もコメントを返す。これによって,説明責任が果たせる。手間はかかるけど,すばらしい。ただ,これは進学とは関係ないそうだ。でも,逆に言えば,本質的なコミュニケーションができるということになる。


またしても,豪華なランチをいただいて,学校を後にした。夜のフライトでシドニーに移動する。まずはホテルに帰って…。ホテルの近くにはAlbert公園がある。池があって,周りを走ったり散策したりしている人が見える。忙しくて行けなかったので,出発までの時間に行ってみた。黒鳥などがたくさんいて,見ていて飽きない。のんびりした時間がもてた。ホテルに戻ってみると,M宅さん,H崎さん,K井さんが視察のまとめを作っていた。すご!参加するつもりで座ってみたけど,電池切れ。意識がなくなった。

フライトは8時半。夕食は,メルボルン空港のテイクアウトのピザとか焼きそば。M宅さんの買ってきた焼きそばが固くて印象的。シドニーへの到着は10時過ぎ。タクシーを拾って,ホテルに着いた。予約では,ベッドが2つあるinter-connected roomということになっていたのだけど,どの部屋もダブルベッド。但し,予約の時にVoucherやBooking Referenceが何も来なかった。何度も催促したけど,結局「わからんし,このサイトはオーストラリアに住んでいる人だけを対象にしている」なんてメールが来た。そのくせ,クレジットにはしっかり請求は来ている。ホテルの予約が入っていることだけは確認できたのだけど,証明なしにチェックインできるかどうか心配だった。どうなることか…と思って来たらこれだ。でも,予約の詳細を証明できる書類はない。これでは困るので,いろいろ交渉して,ただでextra bedが入ることになった。よかった。でも,ベッドが来たのは12時半ごろ。

【9日:シドニー】

シドニーから電車で約50分。Abbotsleigh小学校に着いた。レセプションでEd-Mediaで合ったMs. Leeと挨拶。その後,校長先生たちの大歓迎を受ける。学校見学の前に,Ed-Mediaの時のプレゼンテーションをもう一度やってくれた。この学校で取り組むマルチメディア・プロジェクトについてよく分かる。

学校では,ABB Netというイントラネット使って,子供が家から教材にアクセスできたり,成績を見たりできる。親に向けた情報提供も行っている。教員は,自分のカリキュラムについて,そこにアップロードする事が求められていて,他の先生と情報共有する。理想的なネット環境なんだけど,日本の学校にはその重要性がわかるアドミニストレータがいないなぁ。

学園全体のSchool Mistressも
,小学校の校長先生も同席してプレゼン。
Ed-Mediaで知り合ったLeeとLesleyが
代わりばんごにプレゼン。

教室は,2002年に新しく建てられたもので,サイドの壁にはWhite boardがあり,右のWhite boardの奥は,教材の収納庫になっている。このついたての裏が,子供のカバンを入れておく棚。前にはSmartboardがあって,天井にはプロジェクタが吊ってある。
右サイドのwhite board。スライドさせれば中は教材収納庫。
収納量は十分。
裏に回ればカバン棚。
よくできてる。

プレゼンの後,職員会議で紹介された。その後の団欒の中で,Jacqurineというカリキュラム担当の先生が,息子がホームステイした時の学校に勤めていたことが発覚。8年前のことだ。なんという奇遇。彼女も日本に来ていて,そのとき役員だった妻も,対応しているはずだ。エキサイティングだった。

その後,授業を順番にまわっていった。どの教室でも,いろいろな形でメディアを活用している。最初の授業は,実は教生の授業だった。音をコンピュータに取り込んで,ピッチが変わるとどのように波形が変化するかというのと,棒を手に持って揺らしたときの振動(場所によって振動のは速さや大きさが変わる)とを比べる授業だった。これが3年生の授業!教生なのに,しっかり授業している。でも,ソフトウェアの操作方法を教えながらなので,大変そうだった。ソフトが立ち上がらなくて困っている子もいた。

縦笛の波形を見せている教生 パソコンを囲んで,グループで実験

4年生の図工の授業。自分の似顔絵を描いて,それを拡大コピーして,その後おそらく色を塗る。自分の顔を元にして,デザインを考える授業らしい。

図工の似顔絵の授業

Spellingの授業。Consummer Surveyというテーマで書いたものをパソコンに打っている。片や,自分のパスポートを作っていたりする。この意図については,K井さんたちが説明を聞いていたので,僕にはわからず。わかったら改訂しよう。

Spellingの授業 パスポートを作っている子もいる

この部屋の壁に,マスローの欲求階層説を元にしたと思われるピラミッドが貼ってあった。survival, safety, belonging, self-fulfilment, self-esteem, intellectual, appreciatonがそれぞれつがう順番に並んでいる。これでどんな授業をしたんだろう?自分にとって大事なものの順番を考えたんだろうか?今回は聞くチャンスはなかった。また今度。

(おそらく)欲求についての授業

オーストラリアでは,特に算数の授業などで,別々の課題をやっている光景を見る。ある子は,具体物を使ってゲームのような課題を薦めているし,別の子はコンピュータで出てくる問題を解いている。ワークブックをやっている子もいる。ワークブックは,やっているページが違ったりする。これは,まず進度別に課題をいくつか用意しているらしい。そして,どのようなツールを使って学習するかを割り当てて,それをローテーションしているのだ。この日は,Yellowグループは教師と学ぶ,Greenグループは活動的な学習,RedグループはオンラインのMathleticsというサイトでの学習,Blueグループはワークブックをやるという課題だった。こういう個別学習を前提としているので,各教室にコンピュータが数台はいっているというのが,オーストラリア基準。

インターネットでの学習
(4年生の算数)
ワークブックでの学習
(4年生の算数)

6年生の理科の授業で,オーストラリアのモンスーンについての調べ学習を発表している。図は風の強さのグラフ。

風力の変化を示すグラフ

社会科のような総合的学習のような5年生の授業。ゴールドラッシュの時代の扮装をして,それを撮影。マルチメディア作品を作っている。教室には,いろいろ調べ学習の跡が展示してあったり,掲示してあったりする。

扮装をして撮影 ゴールドラッシュ時代のジオラマ

2年生の授業で,日本にどうやってコアラを持って行くかをフローチャートに書く授業。まずは,イントラネットから「Transport System」というのを開いて,フローチャートを出し,それに記入していく。

イントラネットを開いているところ フローチャートで考えを書き出す

4年生の授業で,Google Earthを使っている。最初に,知っている国をあげさせて,場所の確認をしていく。その後,オーストラリアは大陸で,1つの国しかないということを黄色の国境線を見せて示す。その後,自分が調べたい大陸を選ばせていた。コミュニケーションがスムーズで,うまい授業進行だ。

Google Earth

幼稚園も見た。幼稚園でもICTが活用されている。これは時計の見方についての学習で,何時ごろに何をしているかを考えている。教室の片隅にはコンピュータが3台あって,2人だけ別の活動をやっていた。一人はとても良くできる子供で,もう一人は逆だといっていたと思う。それぞれに,個別の課題を用意するのは,幼稚園から。

リテラシーの授業も,幼稚園からやっている。
幼稚園でもプロジェクタ 個別課題をやる子供
黒板の脇には,文字や数字のポスター Dについて学習した跡がWhiteboardに。
アルファベットの毛虫がその下に。
牛のミルク絞りについての勉強のための模型 ちゃんとミルクを絞れるようになっている


これで昼食。食事をしながら,学校の方針やカリキュラムについて話をした。ここでも校長先生の雄弁が炸裂。通訳する暇もなく,次々に話してくれるので,頭がパンク(sigh!)話の焦点は,評価。ルーブリックを作成することによって,何を学ばせたいかクリアになる,子供が目標を持てる,親に説明ができるなどの利点がある。そのために重要なことは,これは最低ラインであって,これだけで子供を見ないこと。というようなことだったと思う。


昼食後は中学校に移動。コンピュータ室の割り当てを,ウェブサイトでやっているという話をまず聞く。教室の後ろには,パソコンを補完し充電できるラックが2つある。合わせて20台準備できる。このセットが校内の所々に置いてある。

ウェブサイトによる教室割り当て ノートパソコンラック

7年生の授業で,エクセルを使って関数の勉強をしている。理科の授業では月について調べたことをまとめている。11年生の音楽の授業ではSibeliusを使って,曲を作っている。

月についてのまとめ 月の満ち欠け記録シート
月と太陽と地球の位置関係シートを
見ながら作業
Sibeliusで作曲

デザイン棟には,すごい設備がならんでいる。コンピュータでステッカーなどをカットするカッティング・マシン(Roland CAMM-1),プラスティック板などを思い通りにくりぬくレーザ(Versa Laser)や木材のカッティング・マシン,木型に合わせてプラスチックを成型する機械など。こういったものを使って,複雑な形のものを作っている。どこかの展覧会に出すらしい。日本でも工業高校とかに行くとあるのだろうが,女子高にこの設備とは。

カッティング・マシン レーザー
成形マシン 生徒の作品

図書館も大学並の設備だった。みんなノートパソコンを使って勉強している。図書館内に,全館に放送できるビデオ送出システムがある。アナログ機器が12セット,ノンリニア編集を経て出せるものが2セットある。VOD(Video on demand)のような感じ。
ノートパソコンで勉強中 全教室にここから放送配信。
左のパソコンで送出先を制御している。

学校を3時頃に出て,ずっと案内してくれたLaselyとWhroonga駅で分かれ,シドニーに戻った。電車が朝乗ったMuseum駅を通らず,そのままCentral駅に着いた。ここからホテルまで約10分ほど歩いて,到着。夜ご飯は,若者組と年寄り組に分かれて行くことになった。年寄りは,M宅さん,H崎さん,K井さんに僕。オペラハウス側のAriaという店で食べた。ワインも食事もとても良かった。写真はなし。

【9日:シドニー観光】

今日はシドニーで1日。値段を優先したため,メルボルンには最終フライトで帰る。これが10時20分。ホテルは朝チェックアウトするので,1日荷物を持ち歩くことになる。僕以外の年寄り組みは,ガイドツアーでBlue Mountainに行った。僕は,博物館,美術館と回って,美術館のレストランでスープとパスタサラダを昼食に。テラスで食べていたら,セキセイインコが皿にとまってアーティチョークをつつきだした。動かず見ていたら,やがて飛んで行った。得した気分(取られたのに!)。食事後,桟橋のあるCircular Quayや粋なショップのあるRocksを歩き,疲れたのでクルーズに乗った。前半はクルーズを楽しんで,後半は昼寝。贅沢な時間だった。

クルーズ船からのシドニーの風景 Harbor Bridge

年寄り組みとCircular Quayでばったり遭遇。夕食を,波止場にあるWine Barで取って,若者組と落ち合い,タクシーに分乗して空港に。メルボルン到着は11時半ごろ。ホテルに戻って,新しい部屋の鍵を,セキュリティボックスから取り出して,入室した。今度は再三確認したおかげか,3部屋で,king+2 single+2 singleだった。ちょっと飲み直して,就寝。

【最終日:メルボルン】

前日,深夜の帰宅だったため,ゆっくり起きた。9時ごろから朝食。美術館のPICASSO展を見に行った。Dora Manarが撮ったピカソの写真や,彼女に関する記事などもあった。もちろんピカソの絵の中に,彼女は何枚も描かれている。ゲルニカの制作過程を彼女が撮影したものを次々プロジェクトしていく展示はおもしろかった。「泣く女」の制作過程がわかる素描から何枚もの作品があったりして,全体として見応えあり。それと,別の部屋でRenbrandtの展示もやっていた。これは初期のエッチングだけを集めたもの。写真とまごうような精緻なもので,すごい。The first oriental head (1935)と,Cornelis Daesz, Anslo, preacher (1941)というのが気に入った。

ところで,ガイドシステムがiPodなのが面白かった。聞きたいところでダイアルを合わせると,サムネイルが見えて,解説が聞こえる…らしい。借りなかったので推測だけど。

美術館のカフェでお茶をした。カプチーノが美しかったし,おいしかった。

美術館のカプチーノ

昼食は,Vlado'sというステーキ屋。初日に行き損なった所。まず,お通しのソーセージとサラダが出てくる。その後,アントレの焼き肉,その後,フィレかサーロインかのステーキ。小さい方でも300gはあると思われる。これをワインを飲みつつ,楽しんだ。2時間ほどかかった。

噂のVlado's 無限に出てくるわんこサラダ
Entreの焼き肉盛り合わせ Mainのフィレ(小)
でも,確実に300gはある。
直径10cm以上,厚さ約5cm 。
壁には,故岩城宏之氏の写真が飾ってある。
メルボルン交響楽団を振りにきたら,
必ずこの店に来ていたそうだ。

町の中心,Flinders駅まで戻ったところで,帰りによってちょっとしたものを買おうと思っていた教会に行ってみたけど,ショップが3時45分でしまっていた。残念。しょうがないので,ちょっと町を歩いて,その後Prahran市場までトラムで移動。夕食はホテルで食べることにしていたので,それに備えて,鱒の薫製をゲットした。その後,ホテルに帰って荷造りをしつつ,みんなの帰りを待つ。

ずいぶん遅くにみんな帰ってきた。どうやら,その後Flinders駅周辺でデモやストライキが起こったらしく,タクシーにしてもトラムにしても大変だったようだ。どうも,前日にタクシーがハイジャックされて運転手が殺された事件に絡んで,無理な追跡をした警察に対する抗議行動だったようだ。

それでも全員揃って,スパゲッティとTake Outの寿司で夕食。キッチン付きアパートの楽しさはこれ。遅くまで話したり写真の交換をしたりしながら,過ごした。

最後の食事。
アパートのダイニングテーブルで。

交通機関が正常だと良いのにといいつつ寝たけど,翌日は問題なくメルボルン空港に到着。ただ,チェックインの列が長くて,ゲートに付いたときには「最終の搭乗案内」をやっていた。そのまま駆け込み。というわけで,あっという間に1週間のメルボルン・シドニー・スタディ・ツアー2006が終了。来年も会いましょうってことだったけど,来年ゼミ生は一緒に来るだろうか? 英語で授業を考えるのは,とてもいい勉強になるんだけどなぁ…