6月29日

今日は,いよいよ発表の日。
…とは言うものの,とりあえず基調講演を聴きました。
ケベック大学での遠隔講義の仕組みについての話でした。
うちのセンターでやろうとしている遠隔学習システムのヒントになることがいくつか…。
よかったです。

11時15分からは,山内君の発表。
コラボレーションのためのレイヤーをたくさんもった電子黒板「Future Board」の話でした。
流暢な発表で,とてもよく伝わっていました。熱心にメモを取る人も多数。
質問もたくさん出ましたが,「価格は?」「2,000$ぐらい」というやりとりに,口笛が飛んだりもしていました。
山内君曰く「量産効果で安くなって半額ぐらいになれば,プロジェクタと同じ」ということを言い損なったそうです。

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山内君の発表。プロジェクトしているのがFuture Board。
はじめての国際学会での口頭発表だったわりには,堂々たるもの。
2年前の自分のことを考えると,たいしたものだと感心。

実は,あさからプリンター君は,ずっと働いていたのでした。
発表を聴く合間に,ホテルに帰って紙を入れ替える作業が続いていて,どうにか発表資料を40部強つくりました。

6時からポスターセッションだったのだけど,実はあまりそわそわするので,この際…と思って5時前からポスターをはって準備を初めてしまいました。
というわけで,5時半には準備も整って,お客さんをまつばかり…。ついに始まりました。

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ポスターセッションでの説明。
とても熱心に聴いてくれる。
さらに,必ず自分の意見を言ってくれる。

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この間,山内君,庄司君は対応しきれないときには代わって相手をしてくれたり,
資料が売り切れたらダウンロードするURLを紙に書いて配ってくれたり,
とても助かった。深謝。

さて,驚いたことに,開始20分には,用意した資料が売り切れれてしまいました。
メッセージ・アナリシスに興味をもって来てくれた人が多くて,みんなインターネットでのやりとりをどう研究の俎上に乗せるかで悩んでいるんだという感じを受けました。

ずっとしゃべりずめで,ほぼ2時間が経過。
ずいぶん多くの人と話しました。
ポスターセッションが,こんなに忙しいものだとは思いもしませんでした。

でもまあ,これで,学会参加の最大の目的を達成。
一気に気持ちが軽くなり,そのままJAZZ FESTIVALに繰り出しました。

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現代美術館の前の広場が中心会場。あちこちに演奏のための簡易ステージが作られている。
演奏は,実にうまい。これだけのものを聴けるとは…。

モントリオールの景色をどうぞ…

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カフェが建ち並ぶ,クレセント通り。
手前の手すりは,われわれが食事をしていたカフェのテラス。
6月は花がきれいで,人々もみんな外で食事をとっている。
優雅な気分に浸れる時間と場所であった。

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ノボテルホテルの正面にあるイタリアンの店。
発表前夜祭をここで催す。
これが,実にうまい店であった。
たのんだスパークリングワインが品切れだったため,極上品を同じ値段で。
良心的な店でもあった。

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学会会場であるシェラトンホテルの1階ロビーで,発表原稿をチェックしているときに
外を見ると…遠くにマリオットホテルがみえる。
このホテル,さるガイドブックには「巨大なチーズおろし」と評されている。
これでおろせる「巨大なチーズ」も見てみたいものだ。

6月30日

実は学会はまだ続くのですが,30日の早朝,ボストンに向かいました。
ハーバードに留学中の同志社国際高校の中川先生のお力添えで,MITのメディアラボを訪問することができるようになったからです。

…というわけで,紆余曲折(レンタカーでホテルに行く道をまちがえるとか,ホテルの名前が企業買収のおかげで違っていたとか…)はあったものの,約束の時間にMITに到着。

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格式高いMITのメインビルディングを通り過ぎると,メディアラボの建物がある。

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中はこんなふう。真ん中にいくつかプロジェクト別の島がある。
手前のプラスチックのケースは,レゴ入れ。
レゴ本社以外では世界で2番目にたくさんレゴがあるらしい。
実験で使ったあとのレゴは,学生がバイトで分解して,パーツ別にこのケースに入れる。

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それで作るものは,このようなロボット。
MITで自作したセンサーやチップをつんで,音や光などに反応して動くおもちゃを作る。
こういったものをつくるのも,講義の一つ。

今日たずねてきたのは,Mitchel Resnick教授に会うためでした。
日本でも売っている,プログラムができるレゴ「マインドストーム」の人です。

実に誠実に,一所懸命,研究の話をしてくれて,あっというまに1時間ほどが過ぎました。
研究の話はとても興味深いし,共感できる所ばかりでした。
人間としても,見習いたいものです。

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レズニック氏に,ワークショップで子どもが作ったネックレスの説明を聞く。
玉にあたる部品がそれぞれ発光し,かつ光を隣に伝えるようにプログラムされている。
そうして,光の点滅が移動していく。
おもしろい…。

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やるにことかいて,レズニック氏にポスターセッションで話したプロジェクトを説明。
なぜ,頭をかいているのかは不明…。
質問されたよ。答えに詰まったよ。


庄司君特集

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メディアラボの1階には,なぜかSEAtなるシーソーがおいてある。
ゆれると,天井の丸い部分で砂が動いて,海の音がする。
このような不思議なものがあちこちにある。
クラフトといたずら心が手を結ぶと,MITになるということか。

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メディアラボの椅子で…
学生として座れたらね。精進々々。